AF35MLを動かす
ある日、祖母の家を整理していたところ、押入れの中からキャノンのAF35MLが出てきました。
箱の中という埃が入らない密閉空間に保管してあったおかげで状態が良かったのでお持ち帰りしました。
こちらのカメラはどうやら1981年(このモデルは1983年製でした)に発売されたようで、当時のキャノンは今ある「写ルンです」のようなコンパクトカメラを「オートボーイ」シリーズとして2005年まで発売していました。そのシリーズの一つです。ちなみ「オートボーイ」を直訳すると「自動な男子」というように、オートフォーカス(自動でピントを合わしてくれる)でコンパクトで軽くて女性でも扱いやすい(彼氏的な存在?という勝手な解釈ですが...)というのがウリだったそうです。
詳しいことは本家のサイトを↓
このカメラの特徴、なんと言っても40mm f1.9の広角レンズ。しかもレンズ周りの赤い線はLレンズの証でしょうか。明るい所から暗い所までどんなシーンでも対応します。しかし残念なのは絞りが付いていないこと。よって露出はシャッター速度が自動で合わしてくれます。当時の技術ではコンパクトさや価格を優先した結果なのでしょうか。その分、ISOを設定してシャッターを押すだけというシンプルで扱いやすくなっています。
外観は凹みもなく綺麗な状態でしたが、グリップ部を除いてプラスチック製なのか私みたいなオイリー肌の人は指紋が付きやすく滑りやすいのが難点。
スイッチは右上のダイヤルを動かします。モードはシンプルでオンオフ以外にもバッテリーチェック(ブザーが鳴る)とセルフタイマーモードが付いています。
モーターによるフィルムの巻き戻し機能も付いてます。誤動作防止のためか、右側のボタンを押しながらスライドする仕組みになっています。アナログと違って手で巻く必要が無いので楽ですね。
枚数カウンターもズレがあるものの正常に作動。
中も埃もなく、モルトもきれいな模様。
このカメラにはフィルムに日時を印字するデート機能が付いています。(ボタン電池CR2025が必要)ちなみにAF35MLはデート機能の有無で2種類発売されデート機能付きは「クオーツデート」の名称が追加されています。
電池は古いカメラではよくある単三電池2本で駆動します。
よくみるとニッケル・カドミウム電池は使えないようですが、手元にあったニッケル水素電池で入れてみて試しに動かしてみることに。
早速蓋を閉めて電源オン!...しませんでした。
どうやら蓋についてる基板と電池の接触が悪かったようです。なのでここで苦肉の策としてアルミホイルを使いました。本来ならバネを使った方がいいと思うのですが...
アルミホイルをハサミで基盤の形にカットして蓋に貼り付けました。この時、電池と隙間があった方をあえて長くカットして、端から折りながら巻いて厚さを取りました。
改めて電源オン!
ウィーンと音が鳴って正常に動作しました。ピントもシャッターも露出センサーも問題なく使えました。
フラッシュも作動させてみることにフラッシュのスイッチは左上のスイッチをスライドさせると発光部が上がるようになります。
もちろん問題なく作動しました。ただ拡散用のアクリル板が外れていたので、素材を買って頑張れば自作できそうです。
デート機能の方も試しに電池を入れてみることに
わざわざ、ヨドバシでCR2025を購入。
後ろの蓋を開けてネジを外し
電池蓋があいたら電池を填めてまた蓋をしてネジを閉めます。電池を填めるときコツが入りました。
デート機能の液晶もちゃんと機能しました。年月日と日時分のどちらかの印字が選択できるようです。ちなみに残念ながら年のほうは2019年までしか対応しておりませんでした。
セレクトボタンが小さく爪が届かなかったのでドライバーで押すことに
なんとか、動かせるようにはなったのでいつかフィルムをつめて試し撮りしてみたいと思います。その辺はまた別記事で。